ご挨拶

大学時代、法律科目の教授から司法書士という資格の存在を教えてもらい、在学4回生のときにアルバイトとして司法書士事務所に勤め始めたのが、この世界を知るきっかけでした。

勤め始めたころから先輩司法書士の方々に教えていただいた「司法書士業」とは専門知識の一般社会への還元、一般市民の方々にいかに寄り添った業務方針を打ち立てることができるか、といった身近な法律家としての在り方でした。一般の方々からすると法律に関係する事務所といったところにそもそもお世話になることも生涯においてそんなに経験がないであろうと思いますので、そんな方々にとって敷居の比較的低い、訪れやすい事務所というものを意識するということも司法書士としての在り方であるように思います。

今まで勤務していた事務所では不動産登記がメインでした。その中でも特に相続登記や遺言手続に関わることが多く、血のつながりがある故に争いの火種になるということがこんなにも起こりうるものなのかと思い知ることとなりました。また遺言書の内容に迷いがあり、なかなか遺言書作成に至らないまま亡くなってしまった方のその後の相続手続が、亡くなった方の心配されていたとおりもめにもめたこともありました。

今後どのような仕事に向き合っていきたいかを考えたとき、例えば相続、遺言手続や後見などに関わっていく上で、過去お会いしてきた様々な方々のことを思い返しながら、全ての関係者が納得できる解決策は見出せないかも知れませんが、その中でもより良い方向性と思えるような方法を提示できる司法書士でありたいと思います。